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検索フォルダの使い方
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Keywords:
セーブドサーチ 検索 フォルダ フィルタ
セーブドサーチ 検索 フォルダ フィルタ
Search results summary:
この記事は、検索フォルダ機能について書かれ、その効果的な使い方を説明します。
この記事は、検索フォルダ機能について書かれ、その効果的な使い方を説明します。
Content:
__TOC__
=検索フォルダとは何か?=
検索フォルダは、受信したメッセージに対して継続的に実行され、指定した検索条件に一致するメッセージだけを表示するフォルダです。検索フォルダは、繰り返し実行する検索条件を保存しておける効果的な手段です。
検索フォルダを作成する場合、メールアドレスやキーワード、日付などの検索条件を選択できます。Thunderbird が条件に一致するメッセージが含まれるフォルダを作成します。一度作成すると、受信したメッセージで検索条件に一致するものが自動的に追加されます {note}訳注: 検索フォルダに実際のメッセージデータは含まれません。実際のデータは検索対象の元のフォルダに含まれています。{/note}
例えば、高校の友人からのメッセージを保存する「高校」フォルダを作成するとします。その友人の名前を検索条件の差出人に設定すると、その友人から送信されたメッセージが自動的に「高校」フォルダに追加されます。
=検索フォルダを作成するには?=
# {menu ファイル} メニューの {menu 新規作成} をクリックし、サブメニューから {menu 検索フォルダ...} を選択します。[[T:New-CMD]]検索フォルダの作成ダイアログが開きます。
#;[[Image:New saved-search dialog]]
# 作成する検索フォルダの親フォルダを変更したいときは、{button 作成先} のドロップダウンをクリックしてください。上記の手順 1 のダイアログを開いた時に選択していたフォルダが[[T:Default]]のフォルダ名として表示され、そこに新しい検索フォルダが作成されます。
#検索対象のフォルダを選択するには、{button 選択} ボタンをクリックします。あなたのアカウントのすべてのメールフォルダが階層表示されます。検索対象に含めるフォルダの右のチェックボックスにチェックを入れてください。
#;[[Image:folder selection dialog for saved searches]]
#;{note}'''ヒント''': 連続した複数のフォルダを選択したいときは、まず、選択する最初のフォルダ (チェックボックスではなくフォルダ名) をクリックし、選択する最後のフォルダを {key Shift} キーを押しながらクリックします。次に、{key スペース} キーを押して選択したすべてのフォルダにチェックを入れます (その状態でもう一度 {key スペース} キーを押すと、選択を解除できます)。{/note}
#;{note}'''注記''': 検索フォルダの検索対象になるフォルダは、いくつでも選択できますが、あまり多くすると検索に時間がかかるようになります。必要なフォルダのみを選択してください。{/note}
#メッセージがオフラインアクセス用にローカルに保存されていない (例えば、メッセージが IMAP サーバにのみ保存されている) 場合は、{menu オンラインで検索} にチェックを入れてください。このオプションは、メッセージ本文で絞り込む場合に必要です。メッセージ本文がサーバ上にあっても、メールアドレスと件名はローカルに保存されているので、チェックを入れる必要はありません。
#;{note}'''ヒント''': 多くの場合、検索が遅くなるため、オンラインで検索しないほうがよいでしょう。オフライン検索はあなたのコンピュータ上で実行されますが、オンライン検索はメールサーバ上のメッセージを検索します。オフライン検索のほうが動作が速く、Thunderbird の自動同期機構により、ローカルのフォルダは常に自動的に最新の状態に保たれます。{/note}
=検索条件を設定するには?=
# 検索モードを次の 3 つから選んでください:
#* '''すべての条件に一致''': これは、"and" クエリを作成します。指定したすべての条件に一致するメッセージが検索フォルダに表示されます。
#* '''いずれかの条件に一致''': これは、"or" クエリを作成します。指定したいずれかの条件に一致するメッセージが検索フォルダに表示されます。
#* '''条件なし''': これは、検索条件を持たず、単純に複数のフォルダの内容を一個のフォルダにまとめて表示します。
# 検索条件を選んでください。「ルール」とも呼ばれる絞り込み条件は、次の 3 項目からなります:
#* プロパティ、例えば「差出人」
#* テスト、例えば「に次を含む」
#* 値、例えば「HighSchoolDude@example.com」
この例は、"HighSchoolDude@example.com" からのメッセージと一致します。
テストと値は、選択したプロパティによって異なります。
=検索フォルダの例=
検索フォルダ機能は、定期的に数多くのメッセージを受信しており、気になるものを素早く選びたい場合に、特に役立ちます。
* '''例 1''': 職場の同僚から、仕事にかかわる重要な文書が添付されたメッセージを定期的にメッセージを受信している場合、次のような検索フォルダを作成してください:
[[Image:attachments example for saved searches]]
{note}'''すべての条件に一致''':<br>状態 | が次と異なる | 既読<br>添付ファイルの有無 | が次と一致する | 添付あり<br>差出人 | に次を含む | MyWorkplace<!-- -->.com{/note}
新しい検索フォルダ "Unread work attachments" には、未読で、添付ファイルがあり、"MyWorkplace<!-- -->.com" ドメインから送信されたメッセージがすべて含まれます。将来受け取るすべてのメッセージのうち、これらの条件に一致したものも同様に含まれます。
* '''例 2''': 不要なメッセージを減らすため、優先度の低いものは検索フォルダから除外したいでしょう。例えば、ひいきにしている企業からの宣伝や案内を受信しており、これらを素早く読んで捨ててしまいたい場合。次のような検索フォルダを作成してください:
[[Image:promotions example for saved searches]]
{note}'''いずれかの条件に一致''':<br>差出人 | が次と一致する | sales@software.biz<br>件名 | に次を含む | discount<br>差出人 | に次を含む | customer{/note}
新しい検索フォルダ "Promotional Stuff" には、"sales@software.biz" のアドレスからのメッセージか、件名に "discount" を含むか、アドレスや表示名のどこかに "customer" を含む ("customer.service", "Customer Support" など) ものが含まれます。そのメッセージをさっと読んだ後、個別に削除してください。
{note}'''注記''': 検索フォルダ内のメッセージを削除すると、Thunderbird から削除されます (つまり、検索対象のフォルダにあるものが削除されます)。しかし、検索フォルダそのものを削除した場合、表示された元のメッセージは削除されず、不要になった検索条件だけが削除されます。この時、メッセージデータが失われることはありません。{/note}
=プロパティ=
最もよく使われるプロパティを以下に説明します。
[[Image:Properties dropdown for saved searches]]
次のプロパティは、メールメッセージの "ヘッダ情報" (メッセージ本文に対して) を参照します:
* 差出人
* To
* Cc
* To または Cc
* 差出人、To、Cc または Bcc
送信者と受信者のプロパティには、複数のメールアドレスが含まれることがあり、その表示名も含まれます。例えば、"John Doe" <johndoe@example.com> の "John Doe" は表示名で、"johndoe@example.com" はメールアドレスです。検索条件に値を入力すると、Thunderbird は、その値を表示名とメールアドレスの両方から検索します。例えば、次の検索条件の場合:
<span class="pref">差出人 | が次を含む | "johndoe@example.com"</span>
Thunderbird は、表示名 "John Doe" が "johndoe@example.com" と同じか確認します (これは一致しません)。また、メールアドレスが "johndoe@example.com" と同じか確認します (これは一致します)。
{note}'''ヒント''': 絞り込み条件にメールアドレスを使うほうが、表示名を使うよりも正確です。メールの送信者はメールに表示名を含めますが、時々、表示名が省略されていたり、表示名が同じでもアドレスが異なることがあるからです。{/note}
検索条件は、アルファベットの大文字と小文字を区別しません。メッセージの送信者が "JohnDoe@Example.com" というアドレスを使っても、"johndoe@example.com" という検索条件の値に一致します。表示名の検索条件も大文字と小文字を区別しません。
{note}'''ヒント''': メッセージの特定の項目を確認することに加え、メッセージの差出人や受取人が Thunderbird のアドレス帳に含まれているかどうかを条件にすることができます。テスト項目の 「がアドレス帳にある」「がアドレス帳にない」を選び、値として対象のアドレス帳を指定してください。条件に関連する人を含むアドレス帳を作成しておき値に指定すれば、検索条件として個別にメールアドレスを指定しなくても、そのアドレス帳に追加するだけで絞り込めます。{/note}
'''タグ'''
タグは、メッセージに特別な目印や色を付けるために使用します。Thunderbird には、'''重要'''、'''仕事'''、'''プライベート'''、'''To Do'''、'''後で''' のタグが用意されていますが、自分でお好みのタグを作成することもできます。
<span class="pref">次を含む</span>: メッセージに指定したタグが付いている場合に条件と一致します。
<span class="pref">次を含まない</span>: メッセージに指定したタグが付いていない場合に条件と一致します。
<span class="pref">次と一致する</span>: メッセージに指定したタグだけが付いている場合に条件と一致します。 つまり、<span class="pref">タグ | が次と一致する | 重要</span> を指定した場合、"重要" と "仕事" のタグが付いたメッセージは、"仕事" のタグを削除しない限り条件と一致しません。
<span class="pref">次と異なる</span>: メッセージに指定したタグだけが付いている場合に条件と一致しません。つまり、<span class="pref">タグ | が次と異なる | 重要</span> を指定した場合、"重要" と "仕事" のタグが付いたメッセージは、"仕事" のタグを削除しなければ一致します。
<span class="pref">未設定</span>: メッセージにタグが何も付いていなければ条件と一致します。
<span class="pref">未設定でない</span>: メッセージに何らかのタグが付いていれば条件と一致します。
{note}'''注記''': スター付きメッセージの条件は、<span class="pref">状態 | が次と一致する (または、異なる) | スター付き</span> で指定できます。{/note}
'''件名'''
これは、メッセージの件名を確認します。"Re: " 接頭辞も含まれますが、頭文字の大文字は無視されます。
'''本文'''
これは、メッセージ本文内に指定した単語やフレーズがあるかどうかを確認します。これらの検索には重要な制限事項があります:
* 検索フォルダは、語尾を削除または変形させて単語の異なるバリエーションに一致させる機能を持つ「語幹 (word stemming)」をサポートしていません。例えば、"runner", "runs", "running" は、同じ語根 ("run") を持ちますが、検索フォルダでは、指定した単語しか条件と一致しません。 (Thunderbird のグローバル検索は語幹をサポートしています。)
* 検索フォルダは、メッセージ内の改行をまたがるフレーズを検索しません。例えば、"let's party!" というフレーズを検索したいとき、これがメッセージの一行の中に完全に含まれる場合にしか条件と一致しません。
* メッセージ本文の検索には時間がかかります。Thunderbird はハードドライブからメッセージのコンテンツを読みます。
'''送信日と送信日からの日数'''
<span class="pref">送信日</span> プロパティは、メッセージの日付 (著者がメッセージを送信した日であり、あなたが受信した日ではありません) が条件の値に指定した日付と一致するか確認します。
<span class="pref">送信日からの日数</span> プロパティは、メッセージの経過日数 (著者がメッセージを送信した日であり、あなたが受信した日ではありません) を確認します。経過日数は常に、条件に一致するか確認した時点 (現在) までの日数が計算されます。
'''添付ファイルの有無'''
<span class="pref">添付ファイルの有無</span> プロパティは、メッセージにファイルが添付されているか (<span class="pref">次と一致する | 添付あり</span>)、いないか (<span class="pref">次と異なる | 添付あり</span>) を確認します。
{note}'''注記''': 検索フォルダがリモートサーバに保存されているメッセージを含む場合、ローカルシステムに保存されているものとは対称的に、Thunderbird がこれらの分析を正確に行うことはできません。ソフトウェアは、メッセージがダウンロードされるまで、メッセージの詳細を知ることができません。メッセージのダウンロードは、ユーザがメッセージをクリックしたときに行われます。{/note}
'''テストと値'''
<span class="pref">次と一致する / 次と異なる</span>: 表示名やメールアドレスが、絞り込み条件に指定した値と一致するかどうかを確認します。アルファベットの大文字と小文字の区別は無視されます。特定のメールアドレスと一致させるために使用します。
<span class="pref">アドレス帳にある / アドレス帳にない</span>: 複数のメールアドレスと条件を一致させるために使用します。また、あなたにとって重要なメッセージを送信する人々の短縮条件にもなります。値には、個人用アドレス帳や記録用アドレス帳、その他のアドレス帳から選べます:
* 個人用アドレス帳は、メッセージペインの送信者名のスターをクリックして追加されるアドレスから構成されます。
* 記録用アドレス帳は、現在ご使用中のコンピュータでメッセージを送信したすべての人々のアドレスから構成されます。Thunderbird は、このリストを自動的に管理します。
{note}'''注記''': Mac OS X では、システムのアドレス帳も表示されます。{/note}
<span class="pref">次で終わる</span>: 表示名やメールアドレスが、条件に指定した値で終わるかどうかを確認します。アルファベットの大文字と小文字の区別は無視されます。これは、"@example.com" のように、一つのドメインからのすべてのメールアドレスと一致させるために使用できます。
<span class="pref">次で始まる</span>: 表示名やメールアドレスが、条件に指定した値で始まるかどうかを確認します。アルファベットの大文字と小文字の区別は無視されます。これは、"webmaster@" のように、複数のドメインをまたがる Web 管理者からのメールアドレスと一致させるために使用できます。
<span class="pref">次を含む / 次を含まない</span>: 表示名やメールアドレスに、条件に指定した値が含まれるかどうかを確認します。アルファベットの大文字と小文字の区別は無視されます。これは、しばしば不要なものと条件が一致してしまう可能性があるため、新著に使用してください。"次と一致する" や "次で終わる" が使用できるか検討してください。
=参照=
[[Global Search]]
[[Open Search]]
[[Configuration Options for Search]]
__TOC__
=検索フォルダとは何か?=
検索フォルダは、受信したメッセージに対して継続的に実行され、指定した検索条件に一致するメッセージだけを表示するフォルダです。検索フォルダは、繰り返し実行する検索条件を保存しておける効果的な手段です。
検索フォルダを作成する場合、メールアドレスやキーワード、日付などの検索条件を選択できます。Thunderbird が条件に一致するメッセージが含まれるフォルダを作成します。一度作成すると、受信したメッセージで検索条件に一致するものが自動的に追加されます {note}訳注: 検索フォルダに実際のメッセージデータは含まれません。実際のデータは検索対象の元のフォルダに含まれています。{/note}
例えば、高校の友人からのメッセージを保存する「高校」フォルダを作成するとします。その友人の名前を検索条件の差出人に設定すると、その友人から送信されたメッセージが自動的に「高校」フォルダに追加されます。
=検索フォルダを作成するには?=
# {menu ファイル} メニューの {menu 新規作成} をクリックし、サブメニューから {menu 検索フォルダ...} を選択します。[[T:New-CMD]]検索フォルダの作成ダイアログが開きます。
#;[[Image:New saved-search dialog]]
# 作成する検索フォルダの親フォルダを変更したいときは、{button 作成先} のドロップダウンをクリックしてください。上記の手順 1 のダイアログを開いた時に選択していたフォルダが[[T:Default]]のフォルダ名として表示され、そこに新しい検索フォルダが作成されます。
#検索対象のフォルダを選択するには、{button 選択} ボタンをクリックします。あなたのアカウントのすべてのメールフォルダが階層表示されます。検索対象に含めるフォルダの右のチェックボックスにチェックを入れてください。
#;[[Image:folder selection dialog for saved searches]]
#;{note}'''ヒント''': 連続した複数のフォルダを選択したいときは、まず、選択する最初のフォルダ (チェックボックスではなくフォルダ名) をクリックし、選択する最後のフォルダを {key Shift} キーを押しながらクリックします。次に、{key スペース} キーを押して選択したすべてのフォルダにチェックを入れます (その状態でもう一度 {key スペース} キーを押すと、選択を解除できます)。{/note}
#;{note}'''注記''': 検索フォルダの検索対象になるフォルダは、いくつでも選択できますが、あまり多くすると検索に時間がかかるようになります。必要なフォルダのみを選択してください。{/note}
#メッセージがオフラインアクセス用にローカルに保存されていない (例えば、メッセージが IMAP サーバにのみ保存されている) 場合は、{menu オンラインで検索} にチェックを入れてください。このオプションは、メッセージ本文で絞り込む場合に必要です。メッセージ本文がサーバ上にあっても、メールアドレスと件名はローカルに保存されているので、チェックを入れる必要はありません。
#;{note}'''ヒント''': 多くの場合、検索が遅くなるため、オンラインで検索しないほうがよいでしょう。オフライン検索はあなたのコンピュータ上で実行されますが、オンライン検索はメールサーバ上のメッセージを検索します。オフライン検索のほうが動作が速く、Thunderbird の自動同期機構により、ローカルのフォルダは常に自動的に最新の状態に保たれます。{/note}
=検索条件を設定するには?=
# 検索モードを次の 3 つから選んでください:
#* '''すべての条件に一致''': これは、"and" クエリを作成します。指定したすべての条件に一致するメッセージが検索フォルダに表示されます。
#* '''いずれかの条件に一致''': これは、"or" クエリを作成します。指定したいずれかの条件に一致するメッセージが検索フォルダに表示されます。
#* '''条件なし''': これは、検索条件を持たず、単純に複数のフォルダの内容を一個のフォルダにまとめて表示します。
# 検索条件を選んでください。<br>「ルール」とも呼ばれる絞り込み条件は、次の 3 項目からなります:
#* プロパティ、例えば「差出人」
#* テスト、例えば「に次を含む」
#* 値、例えば「HighSchoolDude@example.com」
;この例は、"HighSchoolDude@example.com" からのメッセージと一致します。
;テストと値は、選択したプロパティによって異なります。
=検索フォルダの例=
検索フォルダ機能は、定期的に数多くのメッセージを受信しており、気になるものを素早く選びたい場合に、特に役立ちます。
* '''例 1''': 職場の同僚から、仕事にかかわる重要な文書が添付されたメッセージを定期的にメッセージを受信している場合、次のような検索フォルダを作成してください:
[[Image:attachments example for saved searches]]
{note}'''すべての条件に一致''':<br>状態 | が次と異なる | 既読<br>添付ファイルの有無 | が次と一致する | 添付あり<br>差出人 | に次を含む | MyWorkplace<!-- -->.com{/note}
新しい検索フォルダ "Unread work attachments" には、未読で、添付ファイルがあり、"MyWorkplace<!-- -->.com" ドメインから送信されたメッセージがすべて含まれます。将来受け取るすべてのメッセージのうち、これらの条件に一致したものも同様に含まれます。
* '''例 2''': 不要なメッセージを減らすため、優先度の低いものは検索フォルダから除外したいでしょう。例えば、ひいきにしている企業からの宣伝や案内を受信しており、これらを素早く読んで捨ててしまいたい場合。次のような検索フォルダを作成してください:
[[Image:promotions example for saved searches]]
{note}'''いずれかの条件に一致''':<br>差出人 | が次と一致する | sales@software.biz<br>件名 | に次を含む | discount<br>差出人 | に次を含む | customer{/note}
新しい検索フォルダ "Promotional Stuff" には、"sales@software.biz" のアドレスからのメッセージか、件名に "discount" を含むか、アドレスや表示名のどこかに "customer" を含む ("customer.service", "Customer Support" など) ものが含まれます。そのメッセージをさっと読んだ後、個別に削除してください。
{note}'''注記''': 検索フォルダ内のメッセージを削除すると、Thunderbird から削除されます (つまり、検索対象のフォルダにあるものが削除されます)。しかし、検索フォルダそのものを削除した場合、表示された元のメッセージは削除されず、不要になった検索条件だけが削除されます。この時、メッセージデータが失われることはありません。{/note}
=プロパティ=
最もよく使われるプロパティを以下に説明します。
[[Image:Properties dropdown for saved searches]]
次のプロパティは、メールメッセージの "ヘッダ情報" (メッセージ本文に対して) を参照します:
* 差出人
* To
* Cc
* To または Cc
* 差出人、To、Cc または Bcc
送信者と受信者のプロパティには、複数のメールアドレスが含まれることがあり、その表示名も含まれます。例えば、"John Doe" <johndoe@example.com> の "John Doe" は表示名で、"johndoe@example.com" はメールアドレスです。検索条件に値を入力すると、Thunderbird は、その値を表示名とメールアドレスの両方から検索します。例えば、次の検索条件の場合:
{pref差出人 | が次を含む | "johndoe@example.com"}
Thunderbird は、表示名 "John Doe" が "johndoe@example.com" と同じか確認します (これは一致しません)。また、メールアドレスが "johndoe@example.com" と同じか確認します (これは一致します)。
{note}'''ヒント''': 絞り込み条件にメールアドレスを使うほうが、表示名を使うよりも正確です。メールの送信者はメールに表示名を含めますが、時々、表示名が省略されていたり、表示名が同じでもアドレスが異なることがあるからです。{/note}
検索条件は、アルファベットの大文字と小文字を区別しません。メッセージの送信者が "JohnDoe@Example.com" というアドレスを使っても、"johndoe@example.com" という検索条件の値に一致します。表示名の検索条件も大文字と小文字を区別しません。
{note}'''ヒント''': メッセージの特定の項目を確認することに加え、メッセージの差出人や受取人が Thunderbird のアドレス帳に含まれているかどうかを条件にすることができます。テスト項目の 「がアドレス帳にある」「がアドレス帳にない」を選び、値として対象のアドレス帳を指定してください。条件に関連する人を含むアドレス帳を作成しておき値に指定すれば、検索条件として個別にメールアドレスを指定しなくても、そのアドレス帳に追加するだけで絞り込めます。{/note}
'''タグ'''
タグは、メッセージに特別な目印や色を付けるために使用します。Thunderbird には、'''重要'''、'''仕事'''、'''プライベート'''、'''To Do'''、'''後で''' のタグが用意されていますが、自分でお好みのタグを作成することもできます。
{pref 次を含む}: メッセージに指定したタグが付いている場合に条件と一致します。
{pref 次を含まない}: メッセージに指定したタグが付いていない場合に条件と一致します。
{pref 次と一致する}: メッセージに指定したタグだけが付いている場合に条件と一致します。 つまり、{pref タグ | が次と一致する | 重要} を指定した場合、"重要" と "仕事" のタグが付いたメッセージは、"仕事" のタグを削除しない限り条件と一致しません。
{pref 次と異なる}: メッセージに指定したタグだけが付いている場合に条件と一致しません。つまり、{pref タグ | が次と異なる | 重要} を指定した場合、"重要" と "仕事" のタグが付いたメッセージは、"仕事" のタグを削除しなければ一致します。
{pref 未設定}: メッセージにタグが何も付いていなければ条件と一致します。
{pref 未設定でない}: メッセージに何らかのタグが付いていれば条件と一致します。
{note}'''注記''': スター付きメッセージの条件は、{pref 状態 | が次と一致する (または、異なる) | スター付き} で指定できます。{/note}
'''件名'''
これは、メッセージの件名を確認します。"Re: " 接頭辞も含まれますが、頭文字の大文字は無視されます。
'''本文'''
これは、メッセージ本文内に指定した単語やフレーズがあるかどうかを確認します。これらの検索には重要な制限事項があります:
* 検索フォルダは、語尾を削除または変形させて単語の異なるバリエーションに一致させる機能を持つ「語幹 (word stemming)」をサポートしていません。例えば、"runner", "runs", "running" は、同じ語根 ("run") を持ちますが、検索フォルダでは、指定した単語しか条件と一致しません。 (Thunderbird のグローバル検索は語幹をサポートしています。)
* 検索フォルダは、メッセージ内の改行をまたがるフレーズを検索しません。例えば、"let's party!" というフレーズを検索したいとき、これがメッセージの一行の中に完全に含まれる場合にしか条件と一致しません。
* メッセージ本文の検索には時間がかかります。Thunderbird はハードドライブからメッセージのコンテンツを読みます。
'''送信日と送信日からの日数'''
{pref 送信日} プロパティは、メッセージの日付 (著者がメッセージを送信した日であり、あなたが受信した日ではありません) が条件の値に指定した日付と一致するか確認します。
{pref 送信日からの日数} プロパティは、メッセージの経過日数 (著者がメッセージを送信した日であり、あなたが受信した日ではありません) を確認します。経過日数は常に、条件に一致するか確認した時点 (現在) までの日数が計算されます。
'''添付ファイルの有無'''
{pref 添付ファイルの有無} プロパティは、メッセージにファイルが添付されているか ({pref 次と一致する | 添付あり})、いないか ({pref 次と異なる | 添付あり}) を確認します。
{note}'''注記''': 検索フォルダがリモートサーバに保存されているメッセージを含む場合、ローカルシステムに保存されているものとは対称的に、Thunderbird がこれらの分析を正確に行うことはできません。ソフトウェアは、メッセージがダウンロードされるまで、メッセージの詳細を知ることができません。メッセージのダウンロードは、ユーザがメッセージをクリックしたときに行われます。{/note}
'''テストと値'''
{pref 次と一致する / 次と異なる}: 表示名やメールアドレスが、絞り込み条件に指定した値と一致するかどうかを確認します。アルファベットの大文字と小文字の区別は無視されます。特定のメールアドレスと一致させるために使用します。
{pref アドレス帳にある / アドレス帳にない}: 複数のメールアドレスと条件を一致させるために使用します。また、あなたにとって重要なメッセージを送信する人々の短縮条件にもなります。値には、個人用アドレス帳や記録用アドレス帳、その他のアドレス帳から選べます:
* 個人用アドレス帳は、メッセージペインの送信者名のスターをクリックして追加されるアドレスから構成されます。
* 記録用アドレス帳は、現在ご使用中のコンピュータでメッセージを送信したすべての人々のアドレスから構成されます。Thunderbird は、このリストを自動的に管理します。
{note}'''注記''': Mac OS X では、システムのアドレス帳も表示されます。{/note}
{pref 次で終わる}: 表示名やメールアドレスが、条件に指定した値で終わるかどうかを確認します。アルファベットの大文字と小文字の区別は無視されます。これは、"@example.com" のように、一つのドメインからのすべてのメールアドレスと一致させるために使用できます。
{pref 次で始まる}: 表示名やメールアドレスが、条件に指定した値で始まるかどうかを確認します。アルファベットの大文字と小文字の区別は無視されます。これは、"webmaster@" のように、複数のドメインをまたがる Web 管理者からのメールアドレスと一致させるために使用できます。
{pref 次を含む / 次を含まない}: 表示名やメールアドレスに、条件に指定した値が含まれるかどうかを確認します。アルファベットの大文字と小文字の区別は無視されます。これは、しばしば不要なものと条件が一致してしまう可能性があるため、新著に使用してください。"次と一致する" や "次で終わる" が使用できるか検討してください。
=参照=
[[Global Search]]
[[Open Search]]