Thunderbird 60 の新機能

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リビジョンの内容

この記事は、Thunderbird バージョン 60.0 におけるユーザー向けの主な変更点について書かれています。すべての変更の詳細は、Thunderbird 60 の リリースノート をご覧ください。

一部のアドオンが動作しなくなります

Thunderbird に重大な変更が行われたため、バージョン 60 では、アドオン作者により互換性が明示されていない従来のアドオンは自動的に読み込まれません。現在までに 130 以上のアドオンが作者により互換性があるとされ、さらに毎週いくつものアドオンが追加されています。ご使用のアドオンが Thunderbird バージョン 60 と互換性が無い場合は、そのアドオンの作者のサポートサイトまたはメールで問い合わせてください。問い合わせ先は、Thunderbird アドオンのサイト の各アドオンのページで見つけられます。

(自動的に互換性を保つ機能をオフにする決定は容易ではありませんでした。しかし、ユーザーにとっては動作しないアドオンが原因で Thunderbird が壊れてしまうよりも良いでしょう。また、アドオンの作者に更新を促し、Firefox から継承される設計変更の影響を減らし、Thunderbird にとって重要な計画を進めたりコードの改善を行う助けにもなりました。)

アドオンのオプションメニューを新たに追加

アドオンのオプション設定はアドオンマネージャーから管理できなくなりました。代わりに、ツール メニューに新しい アドオンのオプション メニュー項目が追加されました。

MainMenuBarOptions

または、ツールバー上のアプリケーションメニューボタンを使う場合は、アドオン を選択し、設定項目のあるアドオンのリストから、オプションを変更したいアドオンをクリックしてください。

AppmenuShowingADDOnOptions

日付と時刻の書式の変更

Thunderbird のプログラムで使用されている日付と時刻の書式をオペレーティングシステムに従うか、またはインストールされた Thunderbird のバージョンの言語に従うかを指定するオプションが追加されました。言い換えれば、英語版の Thunderbird で例えばドイツ語の書式が利用できます。

Regional settings

編集ウィンドウの変更

メッセージ作成時に削除ボタンで送信先を削除できるようになりました

宛先ラベル (ReplyTo:, To:, CC:, BCC:, Newsgroup:) にマウスカーソルを合わせると、そのエントリーを削除するための X ボタンが表示されるようになりました。

Demonstration of the delete button

メッセージ作成中の添付ファイルの取り扱いが改善されました

添付ファイルがダイアログやキーボードショートカット、ドラッグ&ドロップで並べ替えられるようになりました。"添付" ボタンをツールバー右端の添付ペインのすぐ上へ移動しました。また、添付ペインのアクセスキー (Windows/Linux では Alt+M、Mac では Ctrl+M) でペインの表示と非表示を切り替えられるようになりました。メッセージ作成時に初めから添付ペインを表示しておくこともできます。添付ペインのヘッダーの何もないところを右クリックし、添付ペインを初めから表示する を選択してチェックを入れてください。添付ファイルが存在する場合に添付ペインを閉じると、クリップのプレースホルダーで添付ファイルがあることを示し、誤って送信してしまうことを避けられます。

AttachmentReordering

アドレス入力時の自動補完でアドレスの一致する部分が太字で表示されるようになりました

なぜ、そのアドレスが自動入力のリストに含まれているのかを明確にするため、アドレスの入力した文字と一致する部分が太字で表示されるようになりました。また、設定エディターから mail.autoComplete.commentColumn の設定値を 1 に変更することにより、アドレスが格納されているアドレス帳を表示できます (初期値は 0)。

アドレス帳

アドレス帳を開いたときに選択される既定デフォルト のアドレス帳を設定できるようになりました。設定するには、既定デフォルト で開きたいフォルダーを右クリックし、既定デフォルト の起動時ディレクトリー を選択してください。

Set Default address book Windows

WebExtension テーマ (静的テーマ)

WebExtensions API の技術を利用した静的なテーマがサポートされました [1]。これは、軽量テーマと同等のものです。完全テーマと軽量テーマもまだサポートされています。(WebExtensions ブラウザー拡張 API をベースにしたアドオンとメール固有の API は Thunderbird 60 の将来のバージョンでサポートすることが計画されています。)

[1] https://developer.mozilla.org/en-US/docs/Mozilla/Add-ons/Themes/Theme_concepts

カレンダー

予定の場所を表示するオプションが追加されました

カレンダーの予定に場所と予定名が表示されるようになりました。 Calendar:Location Display

このオプションは、カレンダー ペインの 表示 タブから変更できます。 Location of Display location option

繰り返す予定と ToDo のコピー、切り取りカット貼り付けペースト

以前のように予定と ToDo の削除や変更するためにコピーや切り取りカット を行う場合、選択した項目にのみ適用するか、繰り返すすべての項目に適用するかを選択できるようになりました。

Lightning Copy Occurrence Prompt

複数のローカルのカレンダーまたは購読しているカレンダーが利用可能な場合、項目を貼り付けペースト する対象のカレンダーをすべての書き込み可能なカレンダーのリストから直接選択できるようになりました。

Lightning Paste Target Selection

会議の通知を直接送信または送信しない機能を追加しました

会議の予定を扱う場合、ドラッグ&ドロップでの操作を除き、他の参加者に予定の変更を通知するかどうかを尋ねるポップアップが表示されなくなりました。代わりに、適切なダイアログやコンテキストメニューから直接行えます。

この変更により、Outlook 2002 と互換性のあったメール招待機能のサポートが削除されました。

CalDAV カレンダーのユーザーには会議のメール招待の使用を強制できるようになりました

一部の CalDAV サーバーは、会議の設定時に同じカレンダーサーバーのユーザーを招待するように設定されています。これは、会議の設定時に Thunderbird からの他の参加者に招待メールを送信してしまうことを防ぎます。これらのカレンダーについては、サーバーの設定に関わらず メール招待の使用が強制 されるようになりました。

読み取り専用のカレンダーでも予定のアラームを消せるようになりました

読み取り専用カレンダーの予定や ToDo のアラームがポップアップ表示された場合、そのアラームを消せるようになりました。書き込み可能カレンダーと異なり、読み取り専用カレンダーでは、まだアラームの再通知ができません。

Lightning Reminder Dialog RO

この変更により、見逃したアラームを表示するオプションのスコープは、書き込み可能カレンダーのみに制限されました。

Show Missed Reminders Options

Maildir の実験的機能

フォルダーを mbox 形式と maildir 形式またはその逆方向へ変換

Thunderbird のストレージシステムである長期的な目標の maildir 形式の実装を維持するため、既存のフォルダーを maildir 形式から相互に変換するツールがこのリリースに含まれています。maildir 形式の一般的な実装についての詳細は、Maildir in Thunderbird の記事をご覧ください。maildir 形式を利用するすべてのユーザーは、この機能がまだ実験段階であることに注意してください。データを失ってしまうような未知のバグに遭遇する可能性があります。

Windows XP および Vista のサポート終了

Firefox 60 で Windows XP および Vista のサポートが終了したことに伴い、Thunderbird もこれらのオペレーティングシステムのサポートを終了 します。Thunderbird 52 は、これらのオペレーティングシステムをサポートする最後のバージョンになります。